« 挑戦 その4 槍穂縦走 | トップページ | 挑戦 その2 北鎌尾根 »

挑戦 その3 十勝岳からトムラウシへ

(挑戦・その3)

<十勝岳からトムラウシへ・縦走>2000年8月6-13日、mzさんと二人で

 行きは大洗より苫小牧へフェリー。6千円、雑魚寝、所要20時間。食事はバイキング方式、ただし、別料金(朝1000円、夕1600円)。お風呂はいつでも入れるし、きれいなサロンもある。広々した甲板で風に吹かれながらの船旅であり、のんびりするには最適だった。

 山は十勝・美瑛岳トムラウシ山の縦走。ルートは小屋のない最奥にあり、テントが必携。
夏の北海道の山では通常、1日、50-100組の登山者とすれ違うが、2日目は3組6人位しか会わなかった。
2日目のコースは人があまり入っていないので、道のかなりは背丈以上の熊笹にビッシリ覆われ、これを体全体で、顔も使ってかきわけて進むのが大変だった。

 長時間、むし暑い穴の中に入っているようなもの。テントはmzさんが持ってくれたが、それでも5日分の食料などで荷は重く、汗びっしょり、体はほこりだらけ、口の中もほこりだらけ。これが1時間以上続くところが数ヶ所あり、本当にまいってしまった。

 3日目にダウン。朝はいつも元気が出るはずなのに、この日は午前10時過ぎに一歩も歩けなくなった。
荷の重さと藪こぎの疲れのほかに、2日目の夕食を抜いたことも原因。テント場で水が得られず食事が作れなかったためであり、水筒にわずかに残る水で一夜を過ごした。

 今回はmzさんと一緒。彼がテントを持ってくれた。ただし、彼は朝と昼を食べないで過ごす男。食事をとらなくとも、元気一杯だった。

 また、今回はトムラウシ山頂へ40分の南沼のほとりで自然の猛威も経験した。幕営指定地ではなかったが、景色が良いうえに、疲れもあって、そこにテントを張った。
当初は、池の冷たい水で体を洗ったり、草むらに寝転んだりして快適に過ごしたが、その翌朝に低気圧に遭遇。テントを張った場所は運悪く風の通り路にあたり、翌朝から翌々朝まで強風と豪雨に見舞われた。

 外に出れば1分間も経たないうちにびしょぬれ。テントをたたんで他の場所へ移動したかったが、作業のために長時間雨にうたれれば、たちまち凍死する危険があったので、1昼夜、寝袋にくるまってじっとしているしかなかった。

 テントは吹き飛ばされそうにバタバタと音をたてる。寝袋は濡れてくるし、やや寒くなる。トイレに行くのは大仕事。都会の生活に慣れてしまうと人は野生味を失い、自然のすごさを忘れがちになるが、いったん荒れたら、自然は厳しい。人が生きるのにまず必要なのは、食物と水と濡れに強い防寒衣であることをあらためて実感した。

 次の日は朝5時半に起床。まだ風雨が強い中、テントをたたみ、縦走を続けるmzさんと分かれ、隣にテントを張っていて知り合った人と一緒にトムラウシ温泉へと下山。途中で晴れて、続々と登ってくる登山者とすれ違う。

 ほとんど休まずに4時間半で一気に山をかけおりた。トムラウシ温泉「東大雪荘」に11時過ぎに到着。帰れるとなると元気が出るものだ。しかし、3時半までバスなし。広々とした豪華な露天風呂(350円)に2回も入り、おいしい昼食(カツカレー)を食べて待つ。この建物は新設できれい。気に入った。また来たいものだ。

 なお、体重を計ると50.8kg。これまで54kgあったのだが。

 帰りは寝台特急「北斗星」に乗る。23000円。要16時間。食堂車の夕食は豪華で、7800円。でも、食べないで、おにぎりで済ませた。
 寝台で手足を充分に伸ばして眠り、食堂車で果物付きの1600円の朝食をとり、サロンカーでのんびり本を読みながら、「北海道の最奥を縦走してきた」という充実感を味わった。風雨のテントとは天国と地獄ほどの違い。

 ともかく、自然の猛威を知り、また、自分の限界を知る、すばらしい旅だった。

写真を掲載します
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/FZeKgB/photo?authkey=aSqVDVAwmIg#s5171832868344463586

|

« 挑戦 その4 槍穂縦走 | トップページ | 挑戦 その2 北鎌尾根 »

国内の山の挑戦」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 挑戦 その4 槍穂縦走 | トップページ | 挑戦 その2 北鎌尾根 »